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現在の日本では、日本肥満学会の定めた基準により、BMI(Body Mass Index=体重(kg)÷身長(m)2)が25kg/m2以上になると肥満とされます。最近の調査では、BMIが25kg/m2以上の肥満者の割合は、成人男性全体の約30%、成人女性全体の約21%となっています。年代別にみると男性では40〜60歳ぐらいで肥満者の割合が高く、この年代では3人に1人が肥満です。一方、女性は、加齢と共に肥満者が増加していく傾向があります。
(出典:平成22年国民健康・栄養調査より作成)
からだに貯まる脂肪のうち、たまる場所によって皮下脂肪と内臓脂肪に分けられます。皮下脂肪は、主にお尻などの下半身に多く一般に「洋ナシ型肥満」といわれる肥満の要因です。一方、内蔵脂肪はその名のとおり、お腹の内臓のまわりにつく脂肪で、男性に多い「リンゴ型肥満」の主原因です。この中で問題なのは「内蔵脂肪」です。なぜなら、内臓脂肪が多くなると、内臓脂肪から高血圧、脂質異常症、それに糖尿病などになりやすくなる物質が多く分泌されるようになるからです。
理研ビタミンが行った研究により、海藻ポリフェノールには抗肥満効果は期待できることが分かりました。詳しい実験内容を見ていきましょう。
マウスに高脂肪食と一緒に海藻ポリフェノールを長期間摂取させ、海藻ポリフェノールが体重や脂肪に与える影響を実験で調べました。
C57BL/6(雄、5週齢)各群5〜6匹
※1 海藻ポリフェノールを75%含む。
1週間の予備飼育後、4群に分け、試験食を10週間自由に摂取させました。試験期間中、週1回、体重と摂餌量を測定しました。
高脂肪食のみを食べていたマウスに比べて、海藻ポリフェノールが入った餌を食べていたマウスは体重の増加が少なくなりました。その効果は海藻ポリフェノールが多いほど強くなりました。
(出典:日本農芸化学会2004年度大会)
海藻ポリフェノールが体の中で消化酵素リバーゼの働きを弱めたため、脂肪の吸収を抑制し、体重の増加が緩やかになったと考えられます。
この結果から、海藻ポリフェノールには、肥満や脂肪の蓄積を抑制する働きが期待できます。
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