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中性脂肪とは、体の中にあるいろいろな脂質の中ののひとつです。「脂肪」という名前からか、悪者扱いされることが多い中性脂肪ですが、実は私たちが元気に生活するためのエネルギーとして使われるとても大事な成分です。しかし、摂り過ぎや運動不足などで、エネルギーとして燃えずに余ってしまった中性脂肪は、体に蓄えられていきます。肥満や脂質異常症の原因のひとつは、この「たまりすぎた脂肪」なのです。
私たち日本人の食生活は欧米化し、ライフスタイルも多様化しています。その結果、炭水化物が中心だった以前と比べて、脂肪エネルギー比率(脂肪からエネルギーを摂取する割合)が増えてきています。
2010年(平成22年)の国民健康・栄養調査によると、脂肪エネルギー比率が25%以上の人の割合は、成人男性で44.3%、女性で 55.3%になっています。中でも若年層では比率が高くなっています。
(出典:平成22年国民健康・栄養調査より作成)
理研ビタミンが行った研究により、海藻ポリフェノールには中性脂肪の抑制作用があることがわかりました。詳細な実験内容を見ていきましょう。
海藻ポリフェノールを摂取することが、食後の中性脂肪に影響を与えるかどうかを検討しました。
空腹時の血中中性脂肪が150r/dL以上の男女9名(平均年齢48.7歳)
海藻抽出物※1 100mgまたはプラセボ※2
※1 海藻ポリフェノールを75%含む。
※2 海藻ポリフェノールの入っていない試験食のこと。被験者がどちらを摂取しているか区別がつかないように、そっくりな見た目になるように作られています。
単回摂取による二重盲検法※3を採用したクロスオーバー比較試験※4を実施しました。被験者は、試験食を摂取した5分後に高脂肪食(ラードとバターを含む脂質として40gのコーンスープ)を摂取し、その後1時間毎に血中の中性脂肪値を測定しました。
※3 被験者、観察者(医師等)ともに、どちらの試験食を摂取しているのかを知られないようにして行う試験。思い込みによる効果を除去し、客観的な判定を期するために行われます。
※4 同じ被験者に時期をずらして、異なる試験食を摂取してもらう試験。
海藻ポリフェノールを摂取しなかった時と比べて、食後の血中中性脂肪の上昇が約24%抑制されていました。この結果から、海藻ポリフェノールの事前摂取が食後中性脂肪上昇抑制効果を有することがわかりました。
(出典:理研ビタミン)
海藻ポリフェノールが体の中で消化酵素リパーゼの働きを弱めたため、血中の中性脂肪の値が上がりにくくなったと考えられます。
食生活を見直すことや、定期的な運動はもちろんですが、海藻ポリフェノールのチカラに頼ってみてもいいかもしれませんね。