資本コストと株価を意識した経営の実現に向けた対応

更新日 2025年5月23日

当社の対応

現状分析サマリー

  • 営業利益の増加と政策保有株式売却等によりROEとEPSは向上
  • 株価は伸びておらずPBRは1倍割れ、PERは低水準が続く
  • ROE(%)
  • EPS(円)

  • PBR(倍)
  • PER(倍)
  • 年度末実績をベースに算出
  • 破線で囲っている範囲は子会社会計問題の影響で赤字もしくは異常値のため省略

資本コストと株価の現状分析

  • 利益成長と自己株式取得により、EPSは10年で3.8倍
  • 一方、株価は10年で1.2倍。要因は期待成長率がマイナスのためと分析

PBRの現状分析

  • セクター内比較で資本収益性は高い。問題はPER(市場からの期待値)にある
  • 期待値が低い要因は成長性、規模、流動性、株式市場への向き合い方と分析

期待値が低い要因(投資家との面談で指摘される事柄)

  • 国内食品市場の
    成長性
  • 時価
    総額
  • 株式の
    流動性
  • BS
    マネジメント
  • 保守的な
    ガイダンス

バランスシート分析

  • 3年間で投資有価証券が減少、有形固定資産は横ばい、流動資産が増加
  • 株主還元140億円(配当65億円、自己株取得74億円)実施も自己資本比率は5pt増加
  • ■ 資産
  • ■ 負債・純資産

企業価値向上の考え方

  • 当社の課題はPER
  • EPS成長・ROEの維持とIR活動により、期待成長率を上げていく

中期経営計画2027 数値目標

(億円・%)
経営目標 2024年度
実績
2027年度
目標
成長性 売上高 955 1,100
収益性 営業利益
 営業利益率
87
9.1%
100
9.1%
EBITDA(営業利益+減価償却費) 119 142
効率性 ROE 12.1% 10%以上
株主還元 配当性向 30.3% 40%以上
財務規律 自己資本比率 70.1% 60~65%
ガバナンス 政策保有株式純資産比率 19.0% 10%未満

キャッシュアロケーション

  • 営業CFと政策保有株式縮減で得た資金で積極的な投資と株主還元の拡充を実行
  • インオーガニックな戦略投資は必要に応じて負債を活用

株主還元

  • 連結配当性向の目安を引き上げ
  • 自己株式の取得を機動的に実施
    • ■ 配当方針

      連結配当性向 40%以上
    • ■ 自己株式の取得

      適切な局面で機動的に実施
      2025年度は20億円の取得枠を設定
  • ■ 1株当たり配当金(円)と配当性向の推移

事業戦略・非財務戦略のポイント

事業戦略
    • 中長期で稼ぐ力と収益性向上に向け、中計2027で前中計比約2.5倍の設備投資
    • M&A、アライアンスを含めた戦略投資枠を設定
  • 海外
    • 成長ドライバーである海外事業拡大に向け、国内を巻き込んだ新体制構築
    • 中国で生産ラインを再編し、新工場の早期稼働率拡大に注力
  • 国内
    • 国内食品は加工食品市場全体より少し高い伸び率を目指す
    • 中食・即食市場や健康関連市場などへの提案強化
    • 調達不安定な原料の代替機能・フードロス削減などにつながる提案強化
    • 化成品は得意分野にリソースを集中し付加価値化を推進
非財務戦略
  • 社会課題の解決につながる中長期的な研究開発
  • 人財方針に基づく人事制度の確立
  • グループガバナンスの強化

IR

  • 前中計でプライム市場として一定の基盤を構築
  • 新中計では社内の位置づけを見直し、適正な株価形成に取り組む

■ 前中計での活動

確実に活動範囲を拡大

3年間での成果
開示の強化
  • 統合報告書の発行開始
  • 英文同時開示開始
  • IRサイトリニューアル
対話の強化
  • 年間対話件数25件→98件
  • アナリストカバレッジ獲得
  • 定期的なSR・海外NDRの開始
  • 個人投資家説明会の回数増
経営陣へのフィードバック
  • 四半期ごとに対話内容を報告
  • 中計方針に考え方を反映

■ IR体制の見直し

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