安全・安心をより強固にするための取り組み

理研ビタミンでは、品質保証部門を他部門から独立させ、客観的かつ一元的な品質保証体制を構築しています。

品質保証体制ツリー図[社長、品質保証本部の配下に並列して品質保証第1部(品質保証チーム、お客様相談センター、工場品質保証部門、理研食品品質保証部(子会社))、品質保証第2部(品質保証チーム、工場品質保証部門)、品質管理・企画室、グローバルQA室、食品分析グループ]

品質保証本部を中心とした品質保証レビュー(評価)の実施

グループ全体では、上期は年間レビュー・下期は事例水平展開をテーマに年に2度「品質保証検討会議」を開催しています。
年間レビューでは、理研ビタミングループ食品安全システム(RK-FSS)運用状況のレビューを実施しています。
事例水平展開では、よりよい商品生産のため改善事例の共有を行っています。
社長や担当役員をはじめ、理研ビタミングループの工場長・製造課長・品質保証部門長が参加する場として、1997年に初めて開催されてから規模を拡大しながら現在に至ります。

<参加事業所>

  • 本社各部門
  • 国内工場(草加・千葉・東京・京都・大阪)
  • 国内関係会社(理研食品・栄研商事・サニー包装・健正堂)
  • 海外関係会社(マレーシア・天津)

<会議内容>

年間レビュー

  • 年間の活動報告
  • 当年度の課題と改善点
  • 有効性についてレビュー実施
  • 目標と方針

事例水平展開

  • お申し出・トラブルに対する改善事例報告
  • 改善の水平展開
  • 品質トピックスの共有
「品質保証検討会議」の風景
会議の様子

リスクコミュニケーションネットワークを活用した再発・未然防止活動

品質保証に関わるリスクである、『お客さまからのお申し出』や『工場でのトラブル』の両面について情報の共有と意思疎通を図り、一元的に管理するため、独自の共通プラットフォーム「RiRiCom-Net(Riken Risk Communication Network)」を使用しています。
お客さまからのお申し出は、営業/お客様相談センターを通してRiRiCom-Netにインプットされ、工場生産部門と品証部門が一体となって原因追及や対策に取り組み、お客さまへのアウトプットまで行います。
情報はデータベースで一元管理しているため、関連部門の役員や部門・階層を跨ぐタイムリーな共有ができ、リスクを最小限に抑え迅速な対応が可能です。
また、同様のことが起こらないよう情報は他工場・他部門での再発・未然防止に繋げ、商品開発に活かしています。

システムの活用により、品質に関わる全従業員の意識向上をはかり、リスクマネジメント・リスクコミュニケーションを強化しています。

リスクコミュニケーションネットワークを活用した再発・未然防止活動の図[経営者層の囲いがありその中の中央にRiRiCom-Net。そこから両矢印で製造・販売・開発・管理と繋がっている]

分析データ管理システムを活用した商品管理と出荷判断

理研ビタミン国内5工場では独自の分析データ管理システム「RADIS (Riken analysis data inspection system) 」を導入しています。
分析結果は、項目ごとに各基準との合否判定が自動でできます。
そのデータは、原料・中間品・商品ごとにまとめられ、商品の出荷可否を判断します。
蓄積されたデータは、統計処理が可能です。統計処理結果から製造での改善や、トラブルの未然防止に活用しています。

システムは、品証部門での参照・編集・承認の権限管理が出来る仕組みになっており、アクセス管理やデータ保護など、不正や改編防止が図られています。

食品安全のためのフードディフェンスへの取り組み

悪意を持った第三者による商品への異物・有害物質の意図的混入を防ぐため、以下の取り組みを行っています。

  • 従業員
    製造エリアの従業員はポケットのない作業着を着用しています。また、製造エリアへ持込が許可されているものを明確にルール化し、その他の私物の持込を禁止しています。
  • 訪問管理
    取引先など従業員以外の人物が工場へ立ち入る際は入退場管理を行い、従業員と同様に不要物の持ち込みは禁止しています。
  • 施設管理
    不審者が事業所内に立ち入ることを防ぐため、施設周辺及び事業所内に複数カメラを設置しています。
    また、一部の工場では所定の従業員のみ製造エリアへ立ち入ることができる顔認証システムを導入し、入退室を管理・記録しています。
顔認証システムで製造エリアへ入る様子
大阪工場の顔認証システム