塩化ビニール用バイオ可塑剤
BIOCIZER
I.特徴

- BIOCIZERは植物油を主原料とし、バイオマス度の高い可塑剤(上記バイオマスマーク取得済み)です。
- BIOCIZERはVOC対象物質ではありません。
- 成分であるグリセリン脂肪酸エステルは食品添加物公定書に収載されています。
- BIOCIZERは、各国の食品容器包装に関する規制に準拠しています。(下記参照)
- BIOCIZERは、PVC製品に優れた可塑性を与え、また、ペーストゾルでは優れた減粘効果が期待できます。
II.各国の食品包装規制対応状況
日本
- JHPA(塩ビ食品衛生協議会)の自主規格に収載されています。
- JORA※のバイオマスマークの確認書を取得。JORA確認書の番号は、080043です。
- ※JORA:社団法人 日本有機資源協会(http://www.jora.jp/)
EU
- COMMISION REGULATION (EU) No231/2012 No.E472a において、食品添加物に認められたものとして収載されています。
- COMMISION REGULATION (EU) No 10/2011 に収載されています。
- REACH:本登録済みです。
米国
- CFR Title21 172.828 (Acetylated monoglycerides) に適合しています。
中国
- 中華人民共和国国家標準 GB9685-2008 に収載されています。
- ※GB9685-2008:食品容器,包装材料用添加剤使用衛生標準。2009年6月実施開始。
III.ハラル(Halal)対応
- イスラム教の戒律に対応した「ハラル(Halal)」認証工場にて製造された「ハラル(Halal)」対応製品です。
特性データ
DEHPとの可塑性比較
- フィラー無添加にて、可塑剤としての物性評価を実施した。
(1)可塑剤の種類
- 1BIOCIZER
- 2DEHP
(2)配合
ペーストゾル用PVC |
100部 |
---|---|
安定剤 |
2部 |
可塑剤 |
65部 |
(3)テスト項目
- 1物性(引張強度,伸び,100%モジュラス)
- 2粘度(脱泡直後,5日後,14日後)
(4)テスト方法
![[ペーストゾル作成法]](/chemicals/pickup/biocizer/img/biocizer_im02.png)
![[粘度測定]](/chemicals/pickup/biocizer/img/biocizer_im03.png)
![[安定性]](/chemicals/pickup/biocizer/img/biocizer_im04.png)
![[シートの作成]](/chemicals/pickup/biocizer/img/biocizer_im05.png)
![[物性]](/chemicals/pickup/biocizer/img/biocizer_im06.png)
(5)テスト結果
i )物性
可塑剤 | 引張強度 (kg/cm2) |
伸び(%) | 100%モジュラス (kg/cm2) |
|
---|---|---|---|---|
1 | BIOCIZER |
196.6 |
485 |
71.8 |
192.2 |
475 |
68.2 |
||
196.9 |
460 |
71.8 |
||
2 | DEHP |
192.3 |
430 |
70.8 |
183.9 |
430 |
71.0 |
||
189.9 |
430 |
69.6 |
ii )ペーストゾル粘度
可塑剤 | 粘度(25℃で測定)センチポイズ | |||
---|---|---|---|---|
直後 | 5日後(40℃) | 14日後(40℃) | ||
1 | BIOCIZER |
2040 |
3300 |
4140 |
2 | DEHP |
5598 |
4520 |
100,000↑ |
(6)まとめ
- i )物性
- いずれも水準(DEHP 並)の値を示す。
伸びは BIOCIZERが大きい。
- ii )粘度
- 弊社品の安定性が非常に良好である
(大) DEHP > BIOCIZER (小)
以上より、弊社可塑剤「BIOCIZER」は非常に粘度安定性に優れた、ペーストゾルの可塑剤ということができる。